2024年度 研究テーマ「教育のDX社会モデル」

概要:教育のモデルにおいては、主に「医学モデル」(「個人モデル」とも言われる)と「社会モデル」があり、今までの教育モデルは「医学モデル」に基づき設計されてきた。医学モデルとは、「障害者が困難に直面するのは「その人に障害があるから」であり、克服するのはその人(と家族)の責任だとする考え方である。それに対して「社会モデル」は、「社会こそが『障害(障壁)』をつくっており、それを取り除くのは社会の責務だ」と主張する。人間社会には身体や脳機能に損傷をもつ多様な人々がいるにもかかわらず、社会は少数者の存在やニーズを無視して成立している。学校や職場、街のつくり、慣習や制度、文化、情報など、どれをとっても健常者を基準にしたものであり、そうした社会のあり方こそが障害者に不利を強いている――と考えるのが「社会モデル」である。「障害があるから不便(差別される)」なのではなく、「障害とともに生きることを拒否する社会であるから不便」なのだ、と発想の転換を促すのである。」(大阪府「人権学習シリーズ みえない力 つくりかえる構造」(https://www.pref.osaka.lg.jp/jinken/work/kyozai7_index.html)より)となる。この考えは障がい者のみならず、誰ひとり取り残さない教育を考えていく上で、ヒントになることが多いのではないだろうか、との仮説の元、日本社会における教育に関して「SDGs教育」や「AI教育」や「教育のDX化」や「探究学習」や「アクティブラーニング」を踏まえながら考えることを行い、報告としてまとめていく。